七宝焼には、色々な技法があります。また、作り手の好みによって、その作り方もさまざまです。ここでは、一般的なその手順をご紹介します。
七宝焼の胎になる銅・銀の材料を選びます。
釉薬はガラス質の粉状です、透明・半透明は4〜5回、不透明は2〜3回水洗して不純物を取り除きます。ちなみに、裏引き釉薬は水洗いしなくても大丈夫です。
釉薬の水洗いについて→こちらから
釉薬のお求めは→こちらから
CMCはカルボキシメチルセルロースという化学のりで白い粉末状の物質です。これを水に溶かして使用します。表釉には、0.1%(1g/1000cc)溶液を30gの釉薬に対して2〜3滴を、裏引き釉には0.5%溶液を水代わりに使用します。
溶液の作り方→こちらから
裏引きをして焼成せずに充分乾燥させてから表釉を盛り付ける方法と、いったん焼成してから、焦げた表面を希硫酸等でミガキだししてから表釉を盛り付けする方法があります。
もっと詳しく→こちらから
出来るだけ薄く、かつ盛残しが無いように水を利用して均等に盛り付けます。盛り付け後は、釉薬を充分乾燥させてから、電気炉(一般的には800〜850℃)で焼成します。
電気炉ののぞき窓から中を確認します。釉薬が次第に溶けて粒粒の表面がツルツルのアメ状になったら、電気炉から取り出します。取り出した作品はかなりの高温なので、火傷しないように気を付けて必ず耐火作業台の上に置いて徐冷します。
焦げた縁をヤスリで研ぎあげて、枠やピン等を接着いて完成です。